槍ヶ岳や穂高岳からは様々な山を望むことができますが,飛騨側に広がる横紋の入った山を見たことがあると思います.
笠ヶ岳は日本百名山のひとつで岐阜県の最高峰でもあります.
槍ヶ岳や穂高岳など人気の山と比べると同じ北アルプスの百名山でやや知名度が低い印象もありますが,実はこの笠ヶ岳とても魅力的な山なのです.
今回はこの笠ヶ岳の魅力を紹介していきます.
- 百名山コンプリートを目指している人
- 槍ヶ岳・穂高岳が好きな人
- 槍穂稜線から登る朝日を見たい人
- 赤色に染まる槍の穂先を見たい人
目次
笠ヶ岳って?
笠ヶ岳は日本百名山のひとつで槍穂高を一望できる
笠ヶ岳は北アルプス南部に位置している笠の形をした山です.その特徴的な山容は北は立山,南は御嶽山からでも一目見てわかるといわれています.日本百名山でもあり,花の日本百名山でもあります.
そんな笠ヶ岳の一番の魅力はなんといっても槍穂稜線を一望できることでしょう.
![赤く染まる槍穂の稜線](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919173910-1024x768.jpg)
日本には数多くの山がありますが,槍ヶ岳・穂高連峰は初心者から上級者まですべての登山者に人気のある山です.そんな槍穂の稜線を一番近くに一望できるのが笠ヶ岳でしょう.
槍ヶ岳を開山した播隆上人が笠ヶ岳の頂上から槍ヶ岳を望み,槍ヶ岳の開山を決意したともいわれています.
笠ヶ岳にはクリヤ谷,笠新道,双六岳から縦走で登ることができる
笠ヶ岳に登山するには大きく次の3つの方法があります.
- クリヤ谷経由
- 笠新道
- 双六岳からの縦走
![笠ヶ岳](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919104128-1024x768.jpg)
クリヤ谷経由では途中で渡渉があったり,双六岳からの縦走は長い稜線歩きがあったりなどするため一般的なのはわさび平を経ての笠新道からの登山になります.
一番アプローチしやすい笠新道からの登頂でも片道8時間強かかるため初心者にはやや難易度が高い山ですが,登山道自体には難所はないので早出で時間をかければ初心者でも十分に登頂可能でしょう.
笠新道から笠ヶ岳に登ってみよう
今回は最も一般的な登山道である笠新道について紹介していきます.
新穂高~わさび平
![新穂高温泉](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919063202-1024x768.jpg)
笠新道の登山口は新穂高温泉になります.
車で行く場合には新穂高ロープウェイの駐車場は料金が高いので,深山荘または鍋平駐車場に駐車しましょう.週末などは深山荘の駐車場は満車のこともあり鍋平駐車場にとめることになりますが,鍋平駐車場だと新穂高まで片道30分くらい余分にかかるので注意しましょう.
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新穂高温泉から1時間ほど歩くと,わさび平小屋につく前に笠新道の分岐があります.ここには水場もあります.笠ヶ岳方面に行く人は最後の水場になるのでしっかりと補充をしておきましょう.
![笠新道分岐](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919072821-1024x768.jpg)
わさび平~杓子平
わさび平から杓子平までは標高差1100mの急登になります.4時間ほどのコースタイムなので途中でしっかりと休憩を取りながら登りましょう.
最初は樹林帯を登ることになり展望はあまりよくありませんが,徐々に焼岳,乗鞍岳,穂高連峰などがみえてきます.1800mくらいまで標高をあげるといよいよ槍ヶ岳がみえるようになります.この標高で見える槍ヶ岳は非常に貴重だと思います.
![槍ヶ岳](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919084924-1024x768.jpg)
![笠新道](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919101543-1024x768.jpg)
![杓子平](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919101939-1024x768.jpg)
この先は開けた展望のより登山道を気持ちよく登ることができます.上の方に岩峰がみえてきますが,その岩峰の高さまで行くといよいよ杓子平になります.
杓子平~笠ヶ岳山荘
![杓子平](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919102900-1024x434.jpg)
杓子平まで上がるといったん槍穂の展望はなくなりますが,今度は反対側に笠ヶ岳や抜戸岳の展望が広がります.
カールを横断して,抜戸岳まで上がって,そこからの稜線歩き.これから歩く行程がすべてを見渡すことができます.ここから笠ヶ岳までは3時間程度でしょうか.
カールをこえた先の2813mの抜戸岳までの上りは最後の頑張りどころです.しばらく登ると再び槍ヶ岳が姿を現します.今回の行程の中ではここからが槍ヶ岳を一番近くにみることができます.
![笠ヶ岳](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919115938-1024x768.jpg)
抜戸岳頂上付近の笠新道分岐から先は気持ちのいい稜線歩きです.多少のアップダウンはありますが,どんどん近づく笠ヶ岳にテンションは最高潮になります.
3つほど小ピークを越えながら1時間ほど歩くと笠ヶ岳のテント場に到着です.テント泊の人はここでテントの設営をしてから頂上を目指しましょう.小屋泊や日帰りの人は苦しいですがもう一息で笠ヶ岳山荘です.
![笠ヶ岳](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919133918-768x1024.jpg)
![笠ヶ岳山荘](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919134552-768x1024.jpg)
笠ヶ岳山荘~笠ヶ岳
笠ヶ岳山荘からは15分くらいで山頂に到着します.途中危険個所もないため荷物をデポしてピークを目指しましょう.笠ヶ岳山頂までの道では後ろを振り返ると槍穂の美しい稜線を眺めることができます.また遠くには剱岳や立山連峰も見えてきます.
夕方になると槍穂の稜線は真っ赤に染まります.また反対側を向くと雲海に沈む太陽を見送ることができます.翌朝には同じ槍穂の稜線を橙色に染めながら太陽が昇ってきます.
![雲海に沈む太陽](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919175534-1024x768.jpg)
![槍穂の稜線から上がる太陽](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210920054136-1024x768.jpg)
![赤く染まる槍穂の稜線](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210919173910-1024x768.jpg)
下山も長い行程になります.足元の気を付けながら降りていきましょう.
![笠ヶ岳](https://kyokarakimiwa.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG20210920063559-300x225.jpg)
まとめ
日本百名山である笠ヶ岳について紹介してきました.
槍穂の展望はもちろんのこと,登山道自体も歩いていて気持ちがいいのでとてもおすすめの一座です.ぜひ一度行ってみてください!!
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