クライミングをはじめて5年が経ったので少し自分語りでもさせてくれ|【自分年表2019~2025】

アルパインクライミング

 今年に入って記事のアップを頑張ってきたけどさすがにネタ切れ感が否めなくなってきました.

 何かないものかと画像とか記録を見直していたところ,そういえばクライミングを始めて5年くらい経ったなと思いだしたので一度振り返ってみることにしました.

 ということで今回はこの5年間+αの振り返り記事です!!タイトルにある通り完全に自分語りなのでそういうの苦手な方は別の記事でも読んでてください.

自分年表

 やっぱり時系列的に振り返るのが一番整理できると思ったので手始めに自分年表を作ってみました.これが案外楽しい.記録をつけるのって大切だなーと改めて思いました.

全体フリーアルパイン・登山・
20197  🈠登山(奥穂高岳)
 9  ネパールトレッキング
 12山岳会入会  
    🈠雪山(北横岳)
20202🈠外岩(システム確認)  
 4 🈠外岩クライミング(南山) 
 7 🈠マルチピッチ(御在所) 
 9  🈠アルパイン(北鎌尾根)
 10 🈠フリー(瑞浪) 
   🈠リード(御在所) 
20211  🈠リード&🈠冬期アルパイン(阿弥陀北稜)
 4 転職 🈠BC(千畳敷)
 10 はじめての小川山🈠完登(トラッド/瑞浪-新人クラック)北岳バットレス第4尾根主稜
 11 🈠完登(スポート/豊田-ルート36) 
20223  積雪期槍ヶ岳
 4  残雪期コブ尾根(🈠稜線でビバーク)
 5 🈠5.11(トラッド/瑞牆-不動の日々) 
 6 🈠5.11(スポート/鳳来-ユカ) 
 8 グレード更新(スポート-5.11c/瑞牆-プラチナム) 
 10 グレード更新(スポート-5.12a/瑞牆-医者の娘) 
   グレード更新(スポート-5.12b/小川山-シナプス) 
   100完登(瑞牆-サイコールーフ下部) 
20231 グレード更新(トラッド-5.12a/城ヶ崎-マリオネット)
 2  🈠冬期錫杖岳(3ルンゼ)
 3 FLグレード更新(トラッド-5.12a/桐生辻-雄鹿が鳴くと雨ずらよ)
 5 🈠ヨセミテ 
 8  🈠沢(赤坂谷~ツメカリ沢)
 10 200完登(駒形岩-プロミネンス) 
 11 グレード更新(トラッド-5.12b/瑞牆-オーバー・ザ・レインボー)
20241引っ越し 奥穂高岳で年越し
 3左第5中足骨骨折  
 5クライミング復帰  
 6DiMM取得  
 10The Nose完登グレード更新(トラッド-5.13a/名張-The Progression)
12注文の多い料理店100周年記念登攀
20251 スカラップ5.12d/13a RP 
 2  厳冬期北岳バットレス第4尾根主稜
 3 🈠フリーソロ(豊田-長良川,揖斐川) 
 4 300完登(名張-苔男) 
 5 流れ星5.12d RP 
 6 🈠ルート開拓(小川山-「真っ暗な世界から見上げた夜空は星が降るようで」) 
 7 神の時代5.12c RP 

 この年表を踏まえて年ごとに振り返っていきます.

2019年

 山岳アクティビティの第一歩となる登山をはじめた記念すべき年です.

山をはじめる

 山と出会ったのは偶然でした.特に山屋でもないただ長野県出身なだけの父から若い時に穂高連峰を縦走した話を聞かされて育ってきました.別段惹かれることもなく「いつか行ってみるかー」くらいの感覚でした.実家を離れてからはそんなこと思い出すこともない生活を送っていました.

 以前の職場は仕事柄土日も働くのが当たり前でなかなかまとまった休みがありませんでした.そんな折にたまたま三連休をとれることになって,ふと父の話を思い出し穂高岳を登ることにしました.はじめての本格的な登山は辛かったけど,それ以上に刺激的で一気に山に魅了されました.

sdr

山岳会にはいる

 それからは休みのたびに標高にかかわらず山に行くようになりました.そうすると次に興味がでてきたのは冬山です.右も左もわからない自分は当時山をやっていた友人の紹介で近くの山岳会に入ることになりました.そこでアルパインクライミングに出会います.

2020年

 せっかくはじめた山登りでしたがコロナの影響で思うように登りに行けず,それでも隙を見て遊びに行った1年です.

冬山デビュー

 初めて冬山に入ったのは北横岳でした.ですが冬山とは言うもののアイゼンもピッケルも使わないような易しい登山で,実際にアイゼンやピッケルと使った本格的な冬山は赤岳が最初でした.何もかもが初めてでしたが,周りのサポートもあり無事に登頂することができました.こちらも大変だったけど雪をまとい凍てつく山には猛烈に惹かれました.

アルパインのためのクライミング,そしてはじめてのアルパインクライミング

 自分が所属したのはいわゆる”アルパイン系”の山岳会でたてられる計画はロープを使った山行でした.そんな中必然的に自身もアルパインクライミングに興味を持つようになり,御在所など近場の岩場にアルパインのトレーニングとしてクライミングに行く機会がでてきました.基本的なロープワークやクライミングができるようになるとバリエーションルートにも参加できるようになり,はじめてのアルパインクライミングとして北鎌尾根に行きました.

槍ヶ岳
槍ヶ岳 北鎌尾根

2021年

 4月からは職場が変わり自由に使える時間が大幅に増えました.

転職

 それまでは同業界以外の人と交流することが少なく土日も働くのが当然のように思っていましたが,山にかかわる人はそうではありません.もともと考えていた転職のタイミングとそんな思いが重なり2021年4月からは職場を変えることになりました.新しい職場では自由に時間が大幅に増え,山に行く機会も必然的に増えました.

フリークライミングをはじめる&初めての小川山

 山からはじめた自分はクライミングはあくまでもアルパインのためのトレーニングとして行っていましたが,徐々にクライミングそのものに興味を持つようになりフリークライミングに行く機会も増えてきました。10月になるとはじめてショートルートを完登することができました.そんな中にはじめて小川山に訪れますますのめりこむようになりました.

2022年

 フリークライミングにのめりこんだ1年です.はじめて年間100日入山を達成した年でもあります.

冬の槍ヶ岳

 フリークライミングにのめりこんだといっても冬は冬のアクティビティをしていました.中でも槍ヶ岳の登頂は印象に残っています.それまでも冬山にはいっていましたが,やはり槍ヶ岳は象徴的な山です.易しいルートではありますがピークに立てた時はとても感慨深かったです.

槍の穂先
槍の穂先

秋 瑞牆に通う

 春にはじめて瑞牆を訪れました.夏くらいから秋にかけては週末ごとになんとかパートナーを見つけて(旧Twitterで求人をかけたりもした)スポートルートを中心に小川山や瑞牆に通っていました.岩に慣れてくるにつれてグレードも上がってきて,この年のはじめは5.10台しか登れなかったものが秋には5.12を登ることができました.

2023年

 春にははじめての海外遠征,夏にはアルパインや沢,秋にはフリー,冬には冬壁といろいろやりました.前年に引き続き入山は100日越え.

マリオネット

 正月に憧れだった城ヶ崎のアストロドームを訪れ,なんと”マリオネット”をピンクポイントながら1日で登りきることができました.当時トラッドなんて5.11台もまともに登れなかったので自分の実力をはるかに超えた成果に驚きました.

マリオネット

はじめてのヨセミテ

 2月頃になるとアストロドームへ一緒に行った友人からヨセミテの誘いを受け,3月頃からトレーニングを開始,GWには初の海外遠征となるヨセミテへ行きました.ヨセミテではとにかくスケールの大きさに圧倒されました.一方でそれまであった心の壁は一気に崩れ去り,海外遠征がずっと身近なものになりました.目標としていたSeparate Realityを登り切った時には涙が流れてきました.

セパレート・リアリティ

トラッドへの目覚め

 夏には友人に連れて行ってもらい沢デビュー,秋は相変わらずフリーに通っていました.晩夏に登った笠置山の”あかねクラック”は苦手なフィンガークラックでしたが,これをきっかけに自分の中で何かが変わりトラッド志向がより強くなりました.秋は小川山のイムジン河や豊田のイマジン,瑞牆のトワイライトやオーバー・ザ・レインボーなどトラッド中心に登りました.

オーバー・ザ・レインボー

冬壁にはまる

 それまでも八ヶ岳などの冬期アルパインはちょこちょこ行っていましたが,この冬から錫杖岳に通うようになりいわゆる”冬壁”の魅力に取りつかれるようになりました.年末は穂高岳山荘の避難小屋でラジオで紅白を聴きながら過ごしました.

奥穂高岳山頂

2024年

 怪我での離脱,そして1年かけて準備したThe Noseやはじめての5.13など目標に向かって打ち込みました.

怪我

 時折フリーを混ぜつつ前年に引き続き年が明けても冬壁に通っていましたが3月にストップがはいります.一人でいった尾鷲でフォールしたときに足をぶつけ骨折しました.ここでは語れぬ脱出行を経て病院に行くと,骨折だと判明し手術,リハビリと経験しました.長期の離脱になるかと思いきや,復帰は思いのほかはやく6月には簡単なルートから登り始めていました.

The Noseを目指して

 この年のメインイベントはやはりなんといってもヨセミテのThe Nose挑戦です.前年の秋にパートナーを確保し計画を立てました.怪我でトレーニングの開始が少々遅れましたが,夏の間は瑞牆や小川山でパートナーとトレーニングに勤しみました.

 そうして迎えた10月には2度目のヨセミテ訪問.花崗岩の岩壁は相変わらずバカでかいスケールで僕たちを迎えてくれました.5日間におよぶ挑戦の末,無事に鼻を攻略し巨大な一枚岩の頂上に立つことができました.夢物語が現実となった瞬間でした.

El Capitan

はじめての5.13a

 The Noseのトレーニングの合間をぬってもちろんフリーもやりましたが怪我の影響もあって思うようなクライミングができず,お盆に行った北海道遠征も期待した成果は得られませんでした.繰り返す人工登攀や荷揚げの練習にフラストレーションがたまることもありました.そのはけ口となったのが名張にある”The Progression”という課題です.

 5.13というグレードは自分には未知の世界でとても身の丈に合っているとは言えない難しいルートでしたが,試行錯誤を繰り返し無事に登りきることができました.

The Progression 5.13a

2025年

 恋焦がれた大きな山での冬期クライミングをやりました.あとはとにかくトラッドまみれ,開拓もデビューしたまだ7月とは思えない濃厚な年です.

厳冬期北岳バットレス

 錫杖岳などで冬壁の経験を積んでいくうちに穂高や劔,槍ヶ岳や北岳など大きい山でのクライミングが目標となってきました.そんな中で厳冬期の北岳バットレスに挑戦しました.予想通り簡単ではない山行でしたが真っ暗闇の北岳山頂に到達したときには自然とパートナーと抱擁を交わしていました.改めて冬壁に魅了された瞬間でした.

北岳バットレス完登

空前のトラッドブーム

 冬壁の合間や暖かくなってからは自分にとって難しめのクラックルートを触る機会が増えました.自分の実力では5.12後半くらいのルートだと決してサクサク登れるわけではなく,時間をかけてムーブを作り,イメージトレーニングを繰り返し,覚悟を決めリードトライをするというPDCAサイクルを繰り返す必要がありました.決してベスタなスタイルではないけれど,それでも少しずつそのルートを理解して完登に近づいていく過程は得も言われぬ楽しさがあります.

はじめてのルート開拓

 流れ星にトライをしているときに,ふと見上げた壁にトポには載っていないクラックがはいっているのを見つけました.古い雑誌などをみてみるとどうやら未登のラインのようでした.流れ星を登り終えてからもこのクラックがどうしても頭から離れず,ようやく通い終えたと思った涸沢1峰に再度足を運ぶことになりました.このクラックから続くラインが自身初めての開拓ルートとなった「真っ暗な世界から見上げた夜空は星が降るようで」です.

「真っ暗な世界から見上げた夜空は星が降るようで」

 開拓という類のものは縁がなかったけれど,誰も登っていない登れるかもわからないラインに挑戦するというこれまで知らなかったクライミングの面白さを知ってしまいました.

未来予想図(2025年7月ver.)

 さて,ここまで自分が過ごしてきた5年間+αを振り返ってきましたがライフワークの一部にもなっておりこれからもクライミングとのかかわりは続いていくことでしょう(と信じている).はじめた当初は自分が何をやりたいのかなんてわからず,とにかくやれることをやってきました.ですが,おぼろげながら自分がやりたい山(やクライミング)というものの形が見えてこなくもない気がするような雰囲気がしているといっても過言ではないかもしれないです.

 未来予想図なんて大仰な見出しにしたけれど,結局先のことなんて当然わからないのでその時々の自分に託してみようと思います.引き続き思い立ったら更新していくので,とりあえず何かネタぷりーず.これからもこのブログとわたしのことをよろしくお願いします.おわり.

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