夏山登山をする際に人気なのが北アルプスをはじめとした日本アルプスですが，長野県に位置する八ヶ岳もそのアクセスの良さと選択肢の多さから多くの登山者に人気の山域になっています．
このページではそんな八ヶ岳のおすすめの登山ルートを宿泊数ごとに紹介していきます．
目次
八ヶ岳にはどんな山があるの？
八ヶ岳は長野県と山梨県またがる山域で，およそ20の山が南北約25㎞にわたって広がります．
樹林帯が広がる北八ヶ岳と，急峻な岩峰が特徴の南八ヶ岳にわけられます．南八ヶ岳は日本百名山にも含まれています．最高峰の赤岳（2899m）をはじめとして大半の山が2500mをこえており，日本アルプスに負けない魅力があります．
また八ヶ岳は神話や信仰の山としても有名で，かつては富士山よりも高い山で火山の噴火によって8つの山に分かれたという風説もあります．
一口に八ヶ岳と言っても気軽に歩いて行ける山から本格的な登山となる山までたくさんあり，さらに日帰りでピークハントをするのか縦走をするのかなど様々な楽しみ方があります．
次からは宿泊日数ごとにおすすめのルートを紹介していきます．
日帰り
八ヶ岳の多くの山は日帰りでのピークハントが可能です．ここではその中でも各登山レベルごとにおすすめの山を紹介します．
蓼科山 ～初心者向け～
コースタイム：3時間45分 登山口：七合目登山口
蓼科だけは八ヶ岳連峰の北端に位置する山で，それ単体でも日本百名山に含まれる山です．円錐形のなだらかな山ですが，樹林帯から岩場まで変化にとんだ行程を楽しむことができます．
七合目登山口まで車で入ることができ初心者でも十分に楽しめる山になります．
硫黄岳 ～初級者向け～
コースタイム：5時間45分 登山口：桜平登山口
硫黄岳は南八ヶ岳の一峰で南北八ヶ岳を分ける夏沢峠を経由して登頂します．比較的歩きやすいなだらかな稜線を歩きながら高山帯の稜線を楽しむことができます．
赤岳 ～中級向け～
コースタイム：7時間20分 登山口：美濃戸
八ヶ岳の主峰である赤岳はこれまでとは打って変わって岩稜帯を進んでいきます．赤岳には県界尾根や真教寺尾根，権現岳や阿弥陀岳からの縦走など様々なルートからアプローチ可能ですが，もっとも一般的なのは美濃戸から行者小屋を経由しての登頂になります．
南八ヶ岳を象徴するような険しい岩場を進んでいくことになるのである程度の登山経験があったほうがよいです．日帰りで赤岳に行くのもよいですが，泊りで他の山と合わせていくにも魅力的なプランになります．
1泊
1泊になると登山の幅が広がります．1泊することで北，または南八ヶ岳を縦走し八ヶ岳を満喫することができます．
北八ヶ岳縦走（蓼科山～天狗岳）
コースタイム：19時間10分 登山口：蓼科山登山口／桜平登山口など
北八ヶ岳は森林限界の標高が高く，その行程の多くを樹林帯を進むことになります．ですが樹林帯を抜けて山頂に立った時の爽快感はひとしおです．
蓼科山から南北八ヶ岳の境目である夏沢峠まで縦走し桜平まで下山するのが一般的です．途中には大河原ヒュッテ，双子池ヒュッテ，北横岳ヒュッテ，縞枯山荘，麦草ヒュッテ，黒百合ヒュッテなど数多くの魅力的な山小屋があるので山小屋巡りも一つの楽しみ方でしょう．
南八ヶ岳周遊（赤岳～硫黄岳）
コースタイム：11時間40分 登山口：美濃戸
南八ヶ岳は北八ヶ岳とは打ってかわって険しい岩稜帯が連なる厳しい世界になります．
美濃戸を出発し赤岳～横岳～硫黄岳と縦走し美濃戸まで戻る周回コースは南八ヶ岳の王道コースでしょう．登山口と下山口が同じなのも一つの魅力でしょう．
南八ヶ岳縦走（編笠山～硫黄岳）
コースタイム：14時間20分 登山口：観音平／美濃戸
周遊も魅力的ですが，やはり登山の醍醐味は縦走でしょう．編笠山から権現岳，そして八ヶ岳の難所であるキレットをこえて南八ヶ岳を縦走するコースはぜひとも一度は経験しておきたいものです．
2泊 南北八ヶ岳縦走（赤岳～天狗岳）
北八ヶ岳，南八ヶ岳のどちらかでは物足りないという人は2泊して南北八ヶ岳の縦走をしてみましょう．2泊で八ヶ岳という山系の主稜線をほぼすべて縦走できるのは魅力的です．
3泊 八ヶ岳全山縦走（蓼科山～編笠山）
これまでいろいろなコースを紹介してきましたが極めつけは八ヶ岳全山縦走でしょう．
その名の通り，25㎞におよぶ八ヶ岳の北端から南端まですべての稜線を縦走します．このコースを経験したらもう八ヶ岳の主を名乗っても問題ないでしょう．
まとめ
八ヶ岳の魅力的なコースを宿泊日数ごとに紹介してきました．日帰りから週末，または夏休みなどあなたに合ったプランを立てて八ヶ岳の夏山を楽しみましょう．
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