最近いろんなところで「AI」に関する話題を耳にします.調べてみると2022年11月にChatGPTのプロトタイプが公開され,2023年は生成AI元年なんて呼ばれているらしいです.2025年にはGoogleのAI検索が実装されたり,流行語大賞には「チャッピー」がノミネートされたりなど世は大AI時代です.
そんなAIの波がクライミングに押し寄せる日もそう遠くはないのでは?と思い,この界隈のどんなことに活かせるか考えてみました.ちなみにこの記事を書くのにも一部生成AIに案を出してもらいました.あと筆者はAIに関しての知識は少ないですし,クライミングも週末に嗜む程度です.

目次
技術向上
誰もがクライミングをうまくなりたい!という気持ちがあると思います.まずはそんなときに活用できないかというテーマです.
クライミングに対する技術的な面でのサポートに関しては調べてみるとたくさんの情報が出てくるので近い将来には当たり前になるかもしれません.
動作解析

カメラ映像から選手の骨格の動き、姿勢、重心のぶれなどをAIが推定・解析します。これにより、どのパートでタイムを落としたか、どの動きが非効率的かといった点が科学的に可視化されます。
自分のクライミングで複数のムーブで登っている動画を何本か比較検証してどれが最適ムーブか判断してくれるとかはできそうです.さらに進歩するとルートの情報を入れるだけで最適ムーブを提案してくれるようになったりすると面白いですがその場合はオンサイトにはならないのかな?
個別メニューの作成
動作解析ができるのであればそこから苦手な動作を見つけ出し,それを延ばすのに特化したトレーニングの提案も容易でしょう.クライミングには”弱い輪”の原則がありますが,現実的にはこの弱い部分を把握するのがなかなか難しいです.そこをAIが手伝ってくれればクライミング上達にはきっと役立つはずです.

分析結果に基づき、選手一人ひとりの弱点を克服するための具体的なトレーニングメニュー開発に役立てられています。東京オリンピック代表選手なども、AIを活用したシステムで自身の登り方を確認し、練習に生かしていました。
これは知りませんでしたが,野口啓代選手が東京オリンピックに向けてAI技術を用いていたようです.以下参考記事からの引用です.
映像は肘、指先など全身の骨格65点の動きを認識する「行動認識AI」と呼ばれる技術によって解析され、姿勢が青枠、重心などの軌跡が赤いラインで表示される。区間ごとの細かいラップタイムも同時に計測。撮影地点とは異なる角度からの姿勢もAIが推定してはじき出し、タイムを落としたパートでの登り方、重心のぶれなどがより科学的に見える仕組みだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64191340U0A920C2UP6000/
VRによるシミュレーション
今でもイメージトレーニングをするときに目を閉じてルートを思い描く人はいると思いますが,自分が登りたいルートを3Dで再現してくれてそれをVRとかで流すことができたらイメージトレーニングがはかどるかもしれませんね.これがAIの技術なのかはわかりませんが.

競技としてクライミング
スポーツクライミングの競技性を向上させるのにもAIは役立つかもしれません.
ルート設定の支援

クライミングウォールのホールド配置データなどをAIに学習させることで、人間が作成したルートと比較可能な、新しいルート(課題)の生成モデルが研究されています。これにより、より多様で挑戦的なルート設定が可能になる可能性があります。
今はルートセッターがルートを考えていますが,もしかしたらこれもAIが代行する時代が来るのかもせ入れません.ただルートにはセッターの意図というものがありそれを読み解く面白さもあるのでそこがAIにも再現できるかどうかというのがカギになりそうですね.

ムーンボードとかだとすでにAIによるルートの設定は実験的に行われているようです.
リアルタイム可視化

大会会場の大型ディスプレイに、選手の動きの分析結果や世界記録との比較などをリアルタイムで表示し、観客が競技をより深く理解できるようになります。
クライミングはもちろんやるのが楽しいスポーツですが,それと同じくらい見るのも楽しいスポーツです.アスリートたちがダイナミックな動きで高度を上げていくのは非常に盛り上がります.そこにAIによるサポートがあればより面白くなる事間違いなしです!
ちなみにワールドカップなどで登る前にルートの3D表示がされることがありますがこれってAIの技術なんですかね?
採点の支援

技術を競うスポーツにおける採点補助としてもAIの活用が検討されています。
AIによる採点はある程度は実現できそうな気がします.これによって省力化ができるでし均一化した評価ができるようになるかもしれませんね.すでにAIが導入されているスポーツなんかもあるので将来的にはクライミングにも導入されるかもしれません.
安全管理
クライミングはスポーツ的な楽しさがありますが,一方で他の競技に比べるとリスクの大きいスポーツです.特に登山に近いアルパインクライミングなどは死と隣り合わせのスポーツともいえます.そんなときに安全管理の面でAIが役立ってくれるのではないでしょうか.

リスクアセスメント
一般的なリスクマネジメントの世界ではAIが徐々に取り入れられています.AIによって集約された膨大なデータをもとにリスクアセスメントの行程であるリスクの洗い出しや分析,対応策の作成,モニタリングを網羅的に行うことが可能となります.
特にリスクの洗い出しの部分では,自分が把握していないような潜在的なリスクを抽出することができると思います.
開拓分野
外岩でのクライミング特有の”開拓”という分野についてもAIが活躍するかもしれません.

開拓エリアのまとめと未開拓エリアの抽出
いまは自分の記録をWeb上にアップすることが日常的になってきました.あるいはRock&Snowなどの雑誌に報告された記録もあると思います.これらの情報をAIによって集約することで,そのエリアやルートが開拓されているのか未開拓なのか把握しやすくなるかもしれません.
地形図から登攀対象となるエリアのピックアップ
また尾根や岩壁,大滝,ゴルジュなどを登るに地形図を参考にして登攀対象を選ぶ人も少なくないと思います.ここにAIを活用することによって,登攀対象となりそうな場所をピックアップすることが可能かもしれません.ただ,AIで見つけた壁を登るというのはちょっとだけ味気ないですね.
そこに”AI”はあるんか?
クライミングにおいてAIができそうなことをまとめてきました.たぶんこれの100倍くらいあるはずです.ただでさえクリエイティブなクライミングにAIが合わさることでどんな未来にたどり着くのでしょうか.
世はまさに大AI時代です.クライマーである我々もそんな時代の波に乗り遅れないようにAIの技術を取り入れなければいけないかもしれません.




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