スコーミッシュのすすめ|計画・準備・生活編~夏休みに海外で快適クライミング~

スポーツクライミング

 クラッククライミングをやる人であればカナダの”スコーミッシュ”というエリアの名前を聞いたことがあるかもしれません.

 でもあなたはスコーミッシュのことをどのくらい知っていますか?名前は聞いたことがあっても実際にどんな岩場かご存じない方がほとんどかもしれません.

 この記事ではスコーミッシュの準備や現地での生活について紹介をしていきます.

 ちなみにスコ―ミッシュの岩場情報に関しては以下の記事でまとめていますので合わせて読んでいってください!

スコーミッシュ

 スコーミッシュはカナダ南西部にある街で,カナダ第3の都市圏であるバンクーバーから車で1時間ほどの場所にあります.ここでは日本が夏真っ盛りの8月でも心地よくクライミングを楽しむことができ,一部界隈には人気のエリアとなります.

  • 花崗岩の岩場.でも岩質は日本と若干違う.ヨセミテともまた違う.
  • トラッドクライミングがメイン,でもスポートも充実楽しい.スラブが多め.
  • ショートルート,マルチ,ビッグウォールなんでもあり.
  • シーズンは,おすすめは7月後半から8月.それ以降は雨多め.
  • 夏場は日が長い.7月だと22時まで登れる!8月でも21時近くまで明るい.
  • バンクーバーまで飛行機で10時間,そこから車で1時間
  • 街と岩が近い.岩場まで10分程度のアプローチ!
  • 動物もたくさんいる!

ヨセミテとの違い

 海外の花崗岩のクライミングエリアというと真っ先に思い浮かぶのがヨセミテだと思います.実際に筆者が最初に行った海外遠征はヨセミテでした.この項ではスコーミッシュとヨセミテの違いを表にまとめています.

スコーミッシュヨセミテ
カナダアメリカ合衆国
ほぼ0m標高1200mくらい
花崗岩
(氷河によってある程度磨かれる)
岩質花崗岩
(氷河によって磨かれつるつる)
長いルートもあるが30m以内が多い大きさとにかく長い
40mスケールもぼちぼち
基本は日帰りビッグウォール泊りになるものも多い
クラック主体,スポートも充実
やっぱりスラブは多い
ルートタイプクラック9割,スラブ6割
フィンガー多め,ワイド少なめクラックフィンガーからワイドまで
時期春と秋
街と近い街との距離バレー内は施設多いが町からは遠い
バンクーバーから1時間強アクセスサンフランシスコから4時間
おおむね快適だがシャワーなしキャンプ場快適
早い者勝ちキャンプ場②ハイシーズンは予約制
それ以外は早い者勝ち
キャンプファイヤー不可キャンプ場③キャンプファイヤー可
やや高い物価めちゃくちゃ高い
いろいろある買い出し限られる
21時くらいまで明るい日照日本と同じくらい
ボルダラーも多いクライマーフリークライマーが圧倒的に多い

計画編

 まずはじめに計画編です.スコーミッシュでできることとおすすめの訪問時期について記載します.

スコーミッシュで何ができる?

 スコーミッシュでは花崗岩のクライミングが楽しめます.スコーミッシュで楽しめるクライミングについて下記にまとめておきます.

スコーミッシュでできること
  • クラッククライミング
  • スポートクライミング(ボルト)
  • ボルダリング
  • ショートマルチ
  • ビッグウォールクライミング(ロングマルチ)
  • クライミング以外のアクティビティ(マウンテンバイク,マリンスポーツ,トレッキング,etc)

時期

 スコーミッシュを訪れる時期としては7月から9月くらいがおすすめです.ベストは7月後半くらいですが,日本で働いている人だと8月中旬のお盆の時期に長めの休みを取りやすいと思います.スコーミッシュはこの時期でも快適に登れる岩場です.

準備編

 いざスコーミッシュに行くと決めたら準備することがたくさんあります.ここでは実務的なことで気になるようなことをいくつかまとめていきます.

航空券

 スコーミッシュの玄関口となるのはカナダの西海岸にあるバンクーバーです.バンクーバーは人気の観光地であり日本からも多くの直行便が出ています.

  • ZIPAIR …とにかく圧倒的に安い.荷物は別料金だがそれを加味しても安い.往復10万円前後
  • エアカナダ …程よく安いが正直微妙.荷物小さめ.往復20万円前後
  • 日系 …とにかくサービスは最高.往復30万円~
  • アジア系 …かならず中継便となる.安いが時間がかかる.往復10万円~

最近よく聞くのはZIPAIRです.こちらはJAL系列のLCC(格安航空会社)でとにかく無駄を省いておりとにかく安価で航空券を取得できます.日系の航空機と比べると座席はやや狭めですが10時間程度であればそれほど気になりません.

eTA

 カナダに入国するには電子渡航証(eTA)の取得が必須です.こちらは30分くらいで入力でき許可が下りるのもアメリカのESTAと比べると早めです.

トポ

 クライミングをするにあたって絶対に必要なのがトポです.スコーミッシュのトポは”SQUAMISH SELECT”と”SQUAMISH ROCKCLIMBS”の2冊がメジャーです.前者は最新第4版となっており定番のトポです.後者は2020年出版の比較的新しいトポですが,SELECTと比べると若干安めになっています.

 残念ながら海外通販などを利用しない限りスコーミッシュのトポを日本で入手するのは難易度が高めです.”SQUAMISH ROCKCLIMBS”はクライミング系通販サイトの”グッぼる”で時折販売されています.また”SQUAMISH SELECT”の方はPDF版も販売されておりこちらであれば日本でも入手が可能なので事前に購入し予習しておくのがおすすめです.

 ちなみに筆者は両方持っていますが現地ではSelectをメインに使っていました.

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 また日本では手に入りにくいスコーミッシュのトポですが現地クライミングショップでは大量に販売されているので安心です.(ちなみに余談ですがヨセミテのトポは時期によってはヨセミテのショップでも売り切れています.)

保険

 クライミングは怪我のリスクが大きいスポーツであり,日本でもそうですが海外でも保険に入るのが推奨です.ですが海外でのクライミングをカバーする保険を扱っている代理店は少なく筆者が知る限り以下の2つです.どちらも内容によって料金が変わってくるので両方見積を出してもらうのがいいかもしれません.なお,日本で労山会の保険に入っている場合には海外でも適応されるので追加での加入は不良です.日山協の場合には問い合わせすることで追加で対応してくれます.

レンタカー

 スコーミッシュは比較的狭い町でバスも通っていますが,それでも移動にレンタカーがあった方が便利です.バンクーバー国際空港にはレンタカー会社がありますので事前に日本で予約しておくといいでしょう.印象としてはだいたい1日1万円くらいが相場でした.

生活編

 さていよいよここからがこの記事の本番です.スコーミッシュについてからの過ごし方について気になることや困りそうなことについて紹介していきます.この項のことを事前に頭の中にいれておくと快適なスコーミッシュライフが送れるかも?

キャンプ

 スコーミッシュで生活するにあたり定番のキャンプ場がStawamus Chief Park | BC Parksとなります.目の前にスコーミッシュの盟主Chiefがあるとても気持ちのいいキャンプ場です.ここは1日10ドルというとてもお財布にやさしい価格で泊ることができます.ですが,みんな考えることが同じなのか混んでいることも多いのが事実です.その場合にはほかのキャンプ場に泊まることになりますが,スコーミッシュ自体がアウトドアの町でキャンプ場はたくさんあります.

  • Mamquan Campground
  • Cheakmus Canyon
  • そのほかにもたくさんあり

 またキャンプ以外の選択肢としてはSquamish Adventure Inn | Waterfront Squamish Hotel Experienceもクライマーに人気です.泊ったことのある友人に話をきくととても快適そうです.ですがドミトリーでも70CAD程度とキャンプと比べると割高になっています.

 Chiefのキャンプ場の見取り図です.このキャンプ場はそこまで広くはないうえに,予約ができなく先着順になるため週末になると混みます.ひとつのキャンプスペースには最大で2張4人まで宿泊可能です.数はさらに限られますが,車で行けるスペースもあります.

 エリアが区画されており幕営可能なエリアはしっかりと整地されています.

 共有部分には食料を保管する.クマボックスが設置されています.

 Stawamus Chiefをはじめスコーミッシュのクライミングエリアには日常的にクマが出現します.クマが人間の食糧の味を覚えると人間に危害を加える可能性も出てくるため,クマの保護のためにも食料の管理は厳格に行う必要があります.

食事

 キャンプ場には自由に使えるテーブルセットが複数設置されています.自炊をする場合にはここを利用します.屋根付きのテーブルもあるので雨が降っているときでも便利です.

 またスコーミッシュは町から近いので食事を食べに行くところもたくさんあります.

 上の写真はSunny Chibasというメキシコ料理店で,Squamish selectでもおすすめされている人気の料理屋さんです.普段はそれほどですが週末になるとかなり混むので注意が必要です.

 スコーミッシュには”SUSHI”屋さんが複数あります.こちらは純粋な寿司屋というよりは日本食のお店といった感じで,寿司以外にもカレーやラーメン,牛丼など様々なものを取り扱っています.

 寿司屋というと日本では高級なイメージがありますが,スコーミッシュの寿司屋はそうではなくほかの外食と同じくらいの価格帯となっているので安心です.

買い出し

 スコーミッシュの岩場は町から近いため買い出しに行くにもいくつかの選択肢があります.

食糧や日用品

 筆者たちが食料や日用品の購入に使ったお店はおおむね以下の3か所です.

  • Save On  …いわゆるスーパー,ポイントカードがお得のよう.
  • Nesters Market  …いわゆるスーパー
  • DOLLARAMA  …生鮮食品の取り扱いはなし,そのほかのものは断トツで安い.

 いわゆるスーパーだが,Save OnかNesters Marketの2つが選択肢になります.Save Onの方が安いという記録が多そうだけれども肌感覚的にはそこまで違わなかってような気がします.ただSave Onは同じ敷地内にリカーショップがあるのでお酒を飲む人は一度で買い出しが終わるのでその点は便利!!

 野菜や肉など生鮮食品以外の買い出しは,ダウンタウンにあるDOLLARAMAがお得です.チェーン展開されている店でイメージではドン・キホーテみたいな感じです.ものによっては日本よりも安いものもありました.

 チープなカップラーメンが2つで1.25CADで売られていて(日本円で一個あたり60円くらい?)買って食べましたが,さすがにおいしくなかったです.

 そのほか日本食品を取り扱うスーパーもあります.日本のお菓子やインスタント食品,飲料やアイスなど様々な日本食品が売っていましたので日本食が恋しくなったらどうぞ.

 米も売られていて日本とそんなに値段は変わらなかった….

酒類

 カナダでは法律の関係から(?)スーパーでは酒類が売られてなく,専門店に行って買う必要があります.ダウンタウンにも何点かありお酒を飲む人は確認必須です.

 一番便利なのはSave Onと同じ敷地内にあるLIQUOR STOREで品ぞろえも豊富です.特にワインが太君ありそうでした.同じ店をバンクーバーでも見かけたのでチェーン店なのかな?

 もう一つ筆者が行ったのはダウンタウンにあるLIQUOR STOREです.品ぞろえが上記の店とは少し違っていて気分転換によかったです.

クライミングギア

 トポによるとスコーミッシュにはクライミング用品店が3件あります.

  • Clime On  …クライミング,登山関係の品ぞろえは一番多い.
  • Valhalla Pure Outfitters  …クライミングギアもあるが,アウトドア全般という感じ.
  • Escape Route  …ダウンタウンからは離れる.今回は行かず.

 Clime Onは一度は訪れたいショップです.ダウンタウンにありアクセスも良く,クライミングギアの品ぞろえは随一です.またトポのコーナーではカナダに限らず北アメリカ,そしてパタゴニアなど気になるものがたくさんあり衝動買い必至です.Outletコーナーやセール品も多く,思わぬ掘り出し物が見つかるかも?

 ValgallaはNesters Marketと同じ敷地内にある添付です.こちらは登山やクライミング専門店というよりはアウトドア全般を取り扱っている感じです.でっかいカヌー?が何艇も飾られていました.

シャワー&洗濯

 スコーミッシュは湿度がそこまで高くなく快適に過ごせますが,それでも長くいると欠かせないのがシャワーや洗濯です.

 トポやいろんなブログをみるとシャワーの案内としてでてくるのがBrennan Park Recreation Centre(Recreation & Culture – District of Squamish – Hardwired for Adventure)です.ここではプールの施設に併設したシャワーを5.75CADで利用できます.この5.75CADにはプール利用料,プールにあるHot Tab利用料なども含まれており大変お得です.ですが,シャワー自体は日本でもプールにあるようなオープンスペースにある簡易的なものです.またスコーミッシュは8月でも21時くらいまで明るく,遅くまでクライミングをしているとブレナンは閉館していることも多く全体的には使い勝手が悪かったです.

 筆者としてシャワーのおすすめなのが,ダウンタウンのコインランドリーに併設しているシャワーです.こちらはブレナンと違って完全に個室になっています.1分1CADとなっており,人によってはこちらの方が安上がりかもしれません.

 もちろんこちらはコインランドリーとしての機能も十分で,洗濯機,乾燥機などが使えます.

 シャワーのほかには,行水という選択肢があります.キャンプ場から5分くらいトレイルを歩くと水遊びができるスペースが作られておりここで水浴びをしてシャワーの代わりにできます.水は冷たく(冷たすぎ?)さっぱりします.結果的に1週間程度の滞在ではこの行水で済ませてしまうのが一番多かったです.

気候&服装

 スコーミッシュは日本でいう同じ時期の小川山や瑞牆よりもかなり涼しいです.もちろん日によっては最高気温は30℃近くまで上がり日向ではクライミングなんてできませんが,そんな日でも日陰で風が吹けば寒いくらいです.また曇りの日などは最高気温20℃にも達しない日もあり,朝晩もけっこう冷え込むため半そで短パンでは寒いくらいでした.8月でも薄手のダウンと長袖長ズボンは必須装備です.

 またこれまでも触れてきましたが日本よりも緯度が高いこともあり日照時間がとても長いです.8月初~中旬だと明るくなるのが6時くらいで,暗くなるのが21時くらいです.7月だとさらに長く,現地のクライマーによると22時くらいまで登ることもできるらしいです.一日は長いので焦らずじっくり上るのがおすすめです.またエリアによって日照のタイミングが異なるので半日でエリアを移動するのも日本よりはやりやすいかな?といった印象です.

まとめ

 以上,あまりとりとめのない文章にはなりましたがスコーミッシュの準備や現地での生活について紹介してきました.海外というハードはありますが,それさえ超えてしまえば最高の体験ができます.ぜひ一度訪れてみてください!

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