瑞牆と言えばクライマーにとっては小川山と並ぶ花崗岩のビッグエリアです.ルート本数は600本もありスポーツルートもトラッドルートも充実しおりシーズン中は毎週末多くのクライマーで賑わいます.
このページでは,5.11台が登れたり登れなかったり5.10台で普通に落ちたりもする一般クライマーである筆者が,スポーツルート中心に楽しめるカサメリ沢のおすすめルートを紹介していきます!
ちなみに☆は筆者の評価でルートの長さ,ムーブ,登りごたえなどを総合的に判断しています.
瑞牆については下記のページでも紹介しているので参考にしてください!
目次
モツランド
まずは不動沢の駐車場から歩いて5分!アプローチ最強のモツランドです.はじめて訪れたときには自然が作った花崗岩の造形美に圧倒されることでしょう.
レーザーズエッジ 5.10d ☆☆☆
モツランドで一番目立つ中央の白いカンテラインを登ります.カンテを使ったダイナミックなムーブと細かいスタンスに立ちこむ精密なムーブを織り交ぜながら中央のレッジまで登ります.アプローチの良さとその見栄えと合わせて人気のある5.10台のルートです.
ネームレスクラック 5.11a(青) ☆
モツランドで一番目立つのはレーザーズエッジのカンテですが,ふと右に目をやるとはるか上部にある2-3mほどのルーフクラックにも目が奪われます.このルーフクラックを核心として前後もクラックでつなぎオールナチュラルプロテクションで登るのがネームレスクラックです.実はこのルート,ネームレス(名無し)とされていますが開拓者の山岸さんはドリルいらずという名前をつけたとか...カサメリ沢で数少ないクラックルートのひとつです.
プラチナム 5.11c(赤) ☆☆☆
プラチナムはうす被りのフェイスを明確なホールドをつないでジムナスティックに登る人気ルートです.短いルートですが傾斜もありどんどん吸われていきます.ジムで登りこんでいる人には意外とのぼりやすいかも?出だしは右から回り込んでいきますがボルトが遠いので1ピン目までは遠いので注意しましょう.
モツクラック 5.8 ☆
モツランドの左壁にあるクラックに沿って登るのがモツクラックです.ハンドジャムがよく効くクラックの他にもスタンス,ホールドが豊富にあるのでクラックの入門ルートとしては最適です.
姐御岩
モツランドからコセロックに向かって歩いている途中,左手に見えてくる白いかぶった岩が姐御岩です.この岩には金のわらじ(5.12a)とゾウリムシ(5.11a)の2本があります.
ゾウリムシ 5.11a ☆☆
右のワイドから中央にトラバースしてそのまま上まで登るルートがゾウリムシです.傾斜が強く,最後の小ハング越えも見た目よりも難しく感じるかもしれません.多彩なムーブがでてくる5.11台で人気のルートです.
コセロック
コセロックは5.10台のルートが豊富でカサメリ沢の中では入門的な岩場です.岩場の周りには広いスペースがあって週末には大勢の人が集まる岩場です.
青龍 5.10b(赤) ☆
青龍はコセロックの西面にあるルートで見栄えのする白い部分も含む大フレークをレイバック気味に登っていきます.パワフルでダイナミックなクライミングを楽しむことができます.
白虎 5.10c(黄) ☆
白虎は青龍の右隣にあるルートで斜上するフレアしたクラックを巧みに使って登っていきます.シューズのフリクションを信じながらのバランシーなクライミングで青龍と合わせてグレード以上の難しさを感じます.出だし数mが核心ですがグランドフォールの可能性があるので注意しましょう.
ワニワニワニ 5.11b(青) ☆☆
ワニワニワニはカンテラインを登る5.11bのルートで登るにつれて徐々にホールドが悪くなっていきます.最後の最後に核心がきてリップをとる一手がとどかず多くのクライマーが苦労します.短いながらもホールドが悪くバランシーで花崗岩の魅力が満載に詰まった人気ルートです.
ネコの手 5.10b(赤) ☆☆
出だしに核心があって後半はガバホールドを探しながら登っていくルートです.出だしの核心もムーブがわかってしまえばそれほど難しくはありませんがムーブがわからないとそれなりに苦労します.コセロックの入門的な立ち位置にあるルートです.
トータルリコール 5.10b(黄) ☆☆
コセロックの中ではそれなりに長さがあって途中までは気持ちよく登れますが,後半の核心部では急にバランシーなムーブを要求されます.5.10台の実力試しにおすすめの1本です.
漁師の娘 5.11c ☆
コセロック方面に歩いていくと必ず目に付く白く美しい壁を登るルートです.5.11台前半までと比べるとホールディング,ムーブ,度胸など一段階難易度があがり5.11台後半の世界を体感できる好ルートでです.エクステンションルートとして「医師の娘(5.12)」もあります.
コロッセオ
トレビの泉 5.10a(赤) ☆☆
トップガンやNDDなど魅力的ですがやや敷居の高いルートの多いコロッセオの中で登りやすい1本です.右へ右へとガバをつなぎながら高度感のあるトラバースをしていくルートです.このエリアのアップによくつかされます.
オスティカ・アンティカ 5.11a(青) ☆
トレビの泉の途中から分岐する3本のルートの1本で,5.11aと比較的登りやすくなっています.ハング帯をガバを使ってダイナミックなムーブで登っていきます.
真実の口 5.10d ☆☆☆
カサメリ沢の5.10台~5.11台前半くらいでは一番おすすめです.最初にみたときにはそのルートの長さに圧倒されることでしょう.ルート名になっている「真実の口」ははるかに上部にあり下からはわずかに見えるだけです.レストポイントとテクニカルな部分を見極めながら少しずつ高度を上げパンプと戦いながら終了点をクリップできたときの感動はひとしおです.花崗岩フェイスクライミングの5.10台の卒業ルートにふさわしいルートです.
まとめ
いかがでしたか.瑞牆山には魅力的なルートが沢山あり何回行っても飽きません.このページが瑞牆に訪れるクライマーの参考になればうれしいです!
瑞牆クライミングガイド下巻
不動沢,カサメリ沢,植樹祭広場周辺の岩場について載っているトポです.日本100岩場ではわかりにくいアプローチ,岩の状態など詳細に掲載されていて瑞牆クライマー必携の一冊です.
コメント