瑞牆カサメリ沢でイレブンクライマーを目指そう|5.11への道

スポーツクライミング
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 「クライミングはグレードがすべてではない」

 そんなことはもちろんわかっています.でも高グレードの課題を登れた時はうれしいものです.クライミングを始めたての頃はトップロープでも十分楽しめますが,登れるようになってくるとトップロープでは物足りなくなり徐々にリードクライミングをするようになります.そんな折にぶつかる壁のひとつに5.11というものがあるかと思います.実はこの5.11というグレードは中級者からある程度の上級者まで楽しめるグレードで良質な課題がたくさんあります.つまり5.11が登れるとクライミングがもっと楽しくなります!!

 5.11を登るとイレブンクライマーと呼ばれるようになりますが,それまでの5.10台の課題と比べると当然のことながらムーブ,フィジカルともに一段階難しくなります.今回はそんなイレブンクライマーを目指す皆さんに花崗岩のビッグエリアである瑞牆カサメリ沢にある5.11台の課題をいくつか紹介していきます!!

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  • イレブンクライマーを目指している!
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瑞牆,カサメリ沢

 瑞牆と言えばクライマーにとっては小川山と並ぶ花崗岩のビッグエリアです.ルート本数は600本もありスポーツルートもトラッドルートも充実しおりシーズン中は毎週末多くのクライマーで賑わいます.

 中でもカサメリ沢はスポーツルート中心のエリアで,5.9から5.14台まで幅広いグレードのルートが集まっています.中でも5.10台,5.11台には良質なルートが多く,イレブンクライマーを目指す方には特におすすめのエリアです!

5.11a

 5.11aはイレブンクライマーの登竜門.ムーブの複雑さ・難しさはそこまでありませんが,5.10台の課題と比べると全体的に負荷が大きくなります.楽できるところでは楽をして,しんどい所では頑張る必要があります.

ゾウリムシ(姐御岩)

 ゾウリムシはコセロックのすぐそばの姐御岩にあるルートです.この岩にはいくつかのハングがありをこれらを弱点をついて越えていく比較的強度の高いルートが2本引かれています.ゾウリムシは右下のワイドクラックに取付き,岩の右側からトラバースして上部のハングを越えていきます.最後のハング越えはクラックを使うもよし,フェイス登りでいくもよし,多彩なムーブが選択肢になります.

 カサメリ沢の奥に行く際に必ず通る岩で,取付きも広くくつろげるのでいつもトライしてる人を見かける人気ルートです.

オスティカ・アンティカ(コロッセオ)

 カサメリ沢の奥(といっても駐車場から20分くらいですが,,,),コロッセオにあるルートで瑞牆のスポートルートの5.11aの基準になっているルートです.このルートの下にはNDDやトップガンなど瑞牆を代表するルートが位置しています.

 出だしはバンドを大きく右にトラバースし,途中「ムーランドラギャレット5.12b」「オールオアナッシング5.12d」の分岐を過ぎていきます.10mほどロープを伸ばしバンドが突き当たったところで左上していきます.途中までは気持ちのいいガバが連続しますが,最後は傾斜の強い壁をカチをつないで登っていきます.核心部はストレニュアスですが短いので頑張りましょう.

5.11b

 5.11bになるとワンポイントくらい難しいムーブがでてくる場合があります.核心部のムーブの組み立てに加えて,その核心部に向けてどう構成していくかが必要になってきます.

めんたいこ(モツランド)

 めんたいこはカサメリ沢の一番手前,モツランドにあるルートです.段々になった小ハングをいくつも越えていく豪快なルートです.出だし数m,2P目までが核心でムーブの組み立てに悩みます.ですがその他とはガバガバでとても気持ちよく登れます.出だしのムーブがわかってしまえば比較的登りやすい5.11bだと思います.

ワニワニワニ(コセロック)

 ワニワニワニはコセロックにある見栄えのするカンテを登るルートです.カンテの右に左に多彩なホールドが散らばっており途中までは気持ちよく登ることができます.最後に明確な核心があり,細かいホールドから動的なムーブでリップを取りに行きます.途中までサクサク登れるので「あれ?5.11bにしては簡単じゃない?」と錯覚しながら最後に落としどころが来るというルート構成もグッときます.

バットマン(コセロック)

 出だし数mが核心で,半ばからは「ネコの手5.10a」に合流します.出だしのボルダリーなパートをどうこなしていくか考えさせらるルートです.

5.11c

 5.11cとなるとさすがはイレブンの後半といった感じで5.11bまでと比べると一段階難しく感じます.難しいムーブが続く場合もあり,特に花崗岩の場合はシビアな足遣いが必要になることもあります.

オリーブ(モツランド)

 モツランドの中央に目立つカンテライン「レーザーズエッジ5.10d」から延長するルートです.前半のレーザーズエッジパートとは打って変わって花崗岩らしからぬ前傾壁をぐいぐい登っていきます.ホールドは悪くはないものの徐々に距離が遠くなっていき,焼けつくようなパンプに襲われながらの豪快なムーブは骨が折れます.25mのロングルートで壁の上部まで行ける気持ちのいいルートです.

プラチナム(モツランド)

 プラチナムはわずかに前傾した白い壁を絶妙に配置されたホールドを使いながら登るルートです.下半分はアプローチ的な要素が強く,実際のクライミングは7mほどですがその短い中に多様なムーブが凝縮されています.個人的にはカサメリのイレブン台で1,2位を争う好ルートです.

禁太の大冒険(モツランド)

 出だしのコーナー,ハング越え,そのあとの苔の付いたスラブ,最後に悩ませるルートファインディングといろんな要素を持つルートで,スポーツルートながらまさに大冒険という名にふさわしいルートです.ただ5.11cというグレードにしてはかなり易しめなので人によっては物足りないかも?グレード更新にはもってこいのルートです.

漁師の娘(コセロック)

 コセロックの西面にあるすっきりとした白色の壁を登るルートで,花崗岩らしい細かいスタンスを頼りに登っていきます.途中の遠いホールドをどうやって取りに行くかがとても悩まされます.5.11台後半の厳しさを味合わせてくれるルートです.

はるな(オランジュ岩)

 コセロックやモツランドと比べるとうっそうとした雰囲気のオランジュ岩ですが,ここにも好ルートがそろっています.はるなは5.9くらいのアプローチ的な前半部とはうってかわって,花崗岩らしいスラブちっくなフェイスで行きつく間もなくリーチ―な核心部へ突入します.核心を越えた後も決して油断はできないザ・花崗岩クライミングを存分に味わえるルートです.

まとめ

 今回紹介したルートは筆者が登ったルートで,カサメリ沢の中でも一部にすぎません.ですが,いずれのルートもとても質が高く存分に楽しめることは間違いなしです!!

今回紹介したルートをはじめ500本以上のルートが載っている「瑞牆本」は瑞牆で登る前クライマー必携のトポです!!今回紹介した「カサメリ沢」は下に掲載されています!

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